田鶴…
第5話で大好きになっていた田鶴が退場してしまい、とても悲しい気持ち…
瀬名と仲睦まじく日常を暮らしていた姿が本当に楽しそうで輝いていて、一視聴者の私でさえこのままの世界がよかった…と思ってしまうほどでした…
これから鷹狩りデートに行けなくなってしょんぼり信長と、
寒い→くっつこう!という発想になって実際くっつき虫になる3人組がかわいいから何とか気分を落としすぎずに見れた…
今回も終わった後、兄とぽつりぽつり話していたら、
明け渡すぐらいならと燃やした城を背に、「かかれぇえええ!!!」と徳川家康軍へと向かっていく最後の田鶴のシーン
ここで田鶴の家康に対する気持ちの解釈が、正反対であることが判明しました!
一緒に同じ作品を見ていて、こんなに違うかというほど真逆…
二つの解釈を載せましたので、ぜひ読んでいただけますとー
そして他の解釈もよろしければ教えてほしい!
(※こちらの記事は2023年3月19日放送の記憶を頼りに書いていますので、間違っている箇所があるかもしれません。ニュアンスで書いているセリフやストーリーがあります。ご了承ください。)
もふもちたの説「そう、あなたのそういうところが嫌いだ」
「やめよ!撃つな!」と危険な前線にまで出てきて、自軍の兵の攻撃を止め、田鶴の身を守ろうとしたシーンは、争いを好まない家康の心優しさが表れていたように思います。
そして田鶴はその家康の姿を見て「そう、あなたのそういうところが嫌いだ」と思ったのではないかと…私は思うのです…
田鶴は家康が優しい人だということはもちろん知っていると思います。
氏真と一緒にいるところを見たり、瀬名から話を聞いたり、家康がどんな人となりなのか、知る機会はいっぱいあるので。
すぐ彼の良さは伝わりますからね!バファリンより早く届く!
瀬名がそこにひかれているということも、わかっているでしょう。
しかし、その家康が、今川を裏切り、敵方の信長と手を組み、またあろうことか今川領を切り取ろうとしている。
田鶴には、家康が信長側についた経緯も、瀬名を想い苦しい日々をすごしたことも知ることができません。
だからそのため、私たち視聴者が見てきた家康の今までの紆余曲折が彼女の目には、
大事に扱ってくれたはずの今川家への恩義も忘れ、敵方と通じ、義元公を失った混乱に乗じて土地を奪ってやろうと考える浅ましさ
そしてそれは同時に瀬名を敵陣に放り出すことになるということも予見できるのに、それを実行できてしまう薄情さ
に見えてしまっているのではないでしょうか
ああ、あの男のやさしさはすべてまやかしだったのか
そしてそのやさしさに今まで私たちは騙されてきたのか
また今川の復活を心から信じていた彼女にとって、
この今川に陰りが見えていることの発端は、家康が今川を裏切ったことから始まっているように感じます。
彼が敵対してから、大切な友、瀬名は悲惨な人質生活を強いられました。
彼との戦により、大切な兄が死を選びました。
彼の強引な人質作戦により、瀬名と引きはがされ、また優しかった関口夫妻に処罰が与えられました。(ドラマでは描写はありませんでした)
自分たちの幸せでかけがえのない毎日を、家康が壊した
家康が間違いを起こさなければ、今でも駿府は素晴らしい場所だった
田鶴が得られる情報からはそう見えてしまうかもしれないけれど…くぅ…すれ違いが…苦しい…
少しでも家康と話すことができれば…もっと家康と心の距離が近ければ、そんな人ではないとわかってもらうことができるのに…
憎んでいるから歩み寄れないというジレンマ…!
だからこそ、最初に書いたように、
家康がやさしい言葉をかければかけるほど、やさしい行いをすればするほど、
彼女の目には嫌な人に映ってしまうのではないかなと。
その「やさしさ」にみんな騙されて!!!
大切な友人瀬名も騙して、大恩ある義元公も騙して、また家臣も騙して、私も騙そうとして
なんて醜く汚いのだと
より強く嫌悪してしまう。
この最後の田鶴のシーン、私はそう解釈しました。
切ない…田鶴好きだったから…悲しくお別れしていや…
兄の説「家康は悪でなくてはならない」
もふもちたの田鶴から見た家康は、薄情で最悪の男。
あいつに信頼を置いている人々は、まやかしのやさしさに騙されているのだ。
私はあいつが悪魔であることを知っているから、たとえ一人になっても屈服するわけにはいかない。
家康が悪い奴だから、絶対に許せない
というイメージです。
反対に兄の田鶴は
あいつは大恩ある今川家を裏切った。
私の大切な兄を奪い、親友を奪い去った。
そして今川領も攻め込み、領地まで取ろうとしている。
田鶴が大事にしていたすべてを奪いながら、上り調子で何もかもを手に入れていく家康が憎くてたまらない。
家康は絶対に許さない。許さないことが正義だ。
だから、家康は悪でなくてはならない
というイメージ。
確かに考えてみると、田鶴の行動はいささか過激に思えます。
田鶴の夫飯尾連龍が、今川を裏切り、家康と密会したと断罪された事件。
飯尾連龍と家康の会話が、田鶴が映っている間も流れていた演出から、田鶴は二人の会話の内容を知っていたと考えることができます。
二人は今川を攻め滅ぼす作戦を話していたのではありません。
今川と徳川が何とか手を握れないかという、争いを避けるための平和的な会合でした。
今川の勢力が落ちてきている今、信長と同盟を組んでいる徳川家を味方に出来れば、今川にとって強力な支えになるはず。
にもかかわらず、田鶴は「夫が謀反を企てている」と氏真に報告し、その未来ある誘いを断ち切ってしまいました。
なぜならば田鶴にとって会合の内容は関係なかったから。
家康は不倶戴天の仇であり、敵対しないだけで罪だったからです。
ちなみに不俱戴天(ふぐたいてん)とは
≪「礼記」曲礼の「父の讐は倶に天を戴かず」から≫
コトバンク デジタル大辞泉 https://kotobank.jp/word/%E4%B8%8D%E5%80%B6%E6%88%B4%E5%A4%A9-617418
ともにこの世に生きられない、また生かしてはおけないと思うほど恨み・怒りの深いこと。また、その間柄。
という意味らしいです…!初めましての言葉!
戦いの際、彼女は自分を慕う領民たちが暮らした街を燃やしました。
敵である家康が知っているのだから、駿府が落ちたことは田鶴の耳にも入っているはずです。
今川の世が終わりであることはわかっていたと思います。
瀬名の誘いに乗った方が、領民たちの暮らしも守ることができたでしょう。
しかし、それはできない。
これ以上家康に盗られるなんて耐えられない。
だから燃やした。
一欠片の戦利品も徳川に与えないために。
おそらく田鶴は、それが私怨であり、独善であること、自分が修羅の道に落ちていることを、自分でも薄々わかっていたのだと思います。
理解されないことがわかっていたから、最後まで瀬名に手紙を出せなかった。あるいは、出せなかった。
もし田鶴が瀬名の手を取り、家康の軍門に降れば、田鶴はその瞬間に「今川を裏切って敵方についた城主」となり、家康を責める道理を失います。
それは、関口家を騙し、あるいは夫を粛清した根拠を失うということです。
田鶴は既に引き返せない場所にいます。
もはや家康は悪でなくては困るのです。
非戦闘員を巻き込んだ籠城ではなく、わずかな手勢とともに突撃することを選んだのは、エゴに殉じた田鶴の、城主としての最後の理性だったのでしょう。
家康に助けられたくない。
家康を許したくない。
家康を憎んだまま死にたい。
「やめよ!撃つな!」と危険な前線にまで出てきて、自軍の兵の攻撃を止め、田鶴の身を守ろうとした家康の姿は、彼女が一番見たくない最後だったのではないでしょうか。
憎まれずにいられない相手が善人である、というのは、たぶん相当な悲劇です。
田鶴のお手紙
もし懐に手紙を入れていれば、死後でも見つかった場合、瀬名に届く可能性もあったのに、
あえてお城とともに燃やす決意をしていました。
あれはもともと出すつもりがない手紙だったのではないでしょうか。
彼女は今川家に居続けることも、徳川家に入らないこともぎりぎりまで悩んで決めたのではありません。
あの手紙の内容は最初から考えていたことを文章にしたものです。
なのでもし瀬名に手紙を届けたいのであれば、瀬名が1通目を送ってくれた時点で返事を出すことができます。
しかし彼女はそれをしなかった。
おそらく、瀬名とのつながりを切りたくなかったのでしょう。
瀬名はもう、徳川であることを心に決めています。
彼女の手紙でも、「私も私の夫も」「徳川方にお付きください」と徳川の立場で助けようとしていました。
しかしそれでは、田鶴は瀬名の手は取れない。
瀬名は大好き。でも、徳川は嫌いだから。絶対に許せないから。
その徳川へのスタンスを示してしまうと、瀬名との交流は絶望的です。
分かり合えないことはわかっているけれど、振り払いたくはなかったのでしょう。
そして、自分の想いを伝えて、わかってもらえないことも分かっていた。
でも確かに田鶴の中には道理があって、それを全うすることを決めた。
出しても意味はない、ただそこにあるというだけ
うぉぉおお、田鶴ぅぅううう田鶴っぅぅううう
椿を一緒に植えているところを見たかった…
きれいに咲きましたねって笑いあう二人が見たかった…
幸せな日々を過ごしてほしかったよぉぉおおお
まとめ
田鶴の最後、「かかれぇえええ」と声をあげた彼女は、果たしてどんな気持ちで家康に向かっていったのか。
なるべく記事が書き終わるまで、どうする家康のツイートを見ないようにしているので、いまから見れるのが楽しみです!
他の解釈もぜひ見てみたい…!
田鶴の想いが溢れすぎて苦しい第11話でしたが、
その後の「椿姫観音」(家康が祠を建てて、その周りに瀬名が100株余りの椿を植えて、田鶴の霊を弔った)のお話で、切なさと温かさが同時に襲ってきました。
どこまで…情緒を…もてあそぶんだ…!!!どうする家康!!!!!!
↓こちら第5話の奪還作戦失敗して絶望する瀬名を見つめる田鶴の考察記事です
やっぱり田鶴は瀬名が大好きで、瀬名を守ろうと奮闘したんだと、よりこの解釈が好きになりました!
あのとき見てもやもやした方に是非読んでほしいです!ずっと田鶴は…賢くて…瀬名大好き人間だよ…!
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